先月、チュニジアから帰国したBYRSAMの代表細川です!
5月のチュニジアに渡航では主に自然が豊かな北部を中心に訪問しました!
そこはドゥッガと呼ばれる遺跡。古代ローマ時代にはエンポリア地方と呼ばれた非常に肥沃な地域。
初対面の家族の結婚式に参加した体験と、教えてもらったチュニジア流結婚式についてご紹介します!
(手ぶらで行って、本当に申し訳ない)
1.パーティは準備から始まる
日本の結婚式は新郎新婦、特に花嫁の血と汗の結晶ですよね。私の友人・先輩は、よくTwitterで旦那が結婚式の準備を何もしてくれないと愚痴っていました。
そんな結婚式を開催するための努力は世に出てこないもの。しかし、チュニジアの結婚式は準備からパーティが始まります。
1日目:ハマムで全身を美しく
結婚式はまず、花嫁がハマムというアラブ世界の公衆浴場へ行くところから始まります。
ヘナの夜会
皆さんは手足に美しい紋様を入れたイスラーム系の女性を見たことはありますか?
これはヘナと呼ばれる、植物の葉から作られた天然の染料で書いた模様です。
喜びと幸福の象徴で、結婚式や祭礼の日などに描かれます。
多くの場合は手だけに描かれますが、チュニジアの場合は手と足に施します。
30人ほどの女性たちが車座になり、太鼓の音色に合わせて朗々と歌い、花嫁の友人たちが新婦の手足にヘナを施します。
描いたあとはヘナの色を肌に定着させるため、花嫁の手足を布でぐるぐる巻きにして、一晩を過ごします。
2.花嫁へ贈り物とダンスを
3日目:花嫁への贈り物を贈呈
花婿側の女性たちが花嫁の家を訪れ、衣類や寝具などなどを贈ります。これらが玄関前に用意されたテーブルの上に並べられ、両家の女性たちが囲んで贈ります。
チュニジアの結婚式ではとにかく踊って踊りまくります!
夜になると、贈り物のお返しに花嫁側の家から花婿宅へクスクスが届けられます。
クスクスを届けたら、家の中庭でまたダンス!これでもかってくらいにダンス!
ちなみにこの間、花嫁と新郎は最終日まで一切顔合わせしません。
3.踊りまくってようやく始まる本番のパーティ
4日目・5日目:花嫁と花婿の家でパーティ
1日目から歌って踊って、私たち日本人的にはすでに本番を迎えていると思いきや、結婚式はここから本番が始まります。
それぞれの家でパーティが開かれ、だいたい夜の7時から深夜まで歌って踊ります。
花嫁は地方の民族衣装に身を包み、参加者は入れ替わり立ち替わりでただひたすらダンシング…
私が参加したのは4日目で、テブルスークでいちばん大きな家族の結婚式でした。
まずモスクから楽器の音色に合わせて新郎新婦の家族・親戚・友人たちが踊って街を練り歩きます。
私は遠くで拍手していたら、花嫁の兄弟から結婚式に誘われて手ぶらで参加しました。ちなみに本当に手ぶらだったので、持参品がなくて笑われました。ごめんね
家族とご飯を食べたあとはとにかくダンス、深夜までダンス、ダンス、ダンス・・・
最後は警察に送ってもらいました(?)
4.床入り
6日目の朝、花嫁は全身を脱毛します。
初めて身体を重ねる旦那のためにすべすべの肌にするのです。担当は花嫁の家族たち。ちょっとまじか〜ってなりました。
ちなみにアラブ社会では女性の性は秘めたるものだ、みたいに見られることが多々ありますが、意外とあっけらかんとしていてオープンな節があります。
花嫁が脱毛している間、家族たちが20畳を埋め尽くすほどの持参品を新居に運びます。
アラブ社会では結婚にあたって男性が新居を用意するそうです。
身支度が終わった花嫁は新居へ向かい、拍手と歌声が最高潮に達する頃、新郎新婦はみんなに手を振って寝室へ。そして初夜が終わってようやく結婚式が終わります。
5.夫婦円満の秘訣は旦那を寂しがらせろ
チュニジア人の結婚式は、最終日まで男女別で行われます。その間二人は顔を合わせず、スマホで連絡をとりません。
イチャイチャしないの?!と思われるかもしれませんが、花嫁曰く、
「結婚前に連絡をとりすぎると新鮮みがなくなるでしょ?いい女は適度に男を寂しがらせるものよ」
と言ってて「へ〜〜〜」となりました。
また、アラブ社会では結婚まで女性が処女であることを重視しますが、結婚後は性生活を楽しむよう教えています。セクシーな下着は必須装備だそうです。
「へ〜〜〜〜〜〜」
6.まとめ
私たちが想像する結婚式とは大きく異なりますね!
とにかく歌って踊って、ダンス、ダンス、ダンシング……
日本の結婚式は慎ましやかに行われますが、みんなで楽しく歌って踊る結婚式も良いなと思いました。
テブルスークで結婚式に招待してくれた家族に感謝!